SABR、この4文字のアルファベットの意味をご存知のMLBファンは、おそらく1,000人に1人もいないであろう。
S=Society
A=American
B=Baseball
R=Research の略語である。日本語読みでは、“セイバー”と発音し、「アメリカ野球学会」という組織である。1971年に野球殿堂のあるニューヨーク州クーパースタウンで発足し、現在の本部はオハイオ州クリーブランドに置き、全世界の約7,000人の“野球狂”がメンバーとしてベースボールを様々な角度から例えば記録、歴史、人物等と調査・研究している。主な活動は毎年夏には総会が開かれ(2006年は6月29日からシアトル)、ニュースレターの送付、会員の調査・研究レポートも1冊にまとめられ発刊される。テーマ別に分けられた分科会も多く、いくつか紹介すると、「アジア野球」、「球場」、「野球記録」、「マイナーリーグ」、「黒人リーグ」、「19世紀の野球」、「野球における女性」と盛りだくさんである。
また地域別の研究会、いわゆる支部の活動も活発である。私も日本国内で唯一、SABR本部から承認を受けたSABR−TOKYOのメンバーの一員として活動している。SABR−TOKYOは現在約30名、1,4,7、10月の土曜日に例会を持っている。メンバーの職業、年齢は様々、ベースボールについて興味のあるテーマについて交代で研究発表し、意見交換している。テーマはMLB関連したものでなくても、とにかくベースボールに関したものであれば日本だろうが、アジアだろうが、ヨーロッパでもいいし、プロでもアマでもいいのである。しかしながらそこは、それぞれベースボールについて独自の見識をもっているメンバー達であるのでいつもながら時の経つのも忘れてベースボール談義に花が咲く。しかしながら元は単なる“野球狂”の集まりなので取り立てて緊張する会でもない。
もし興味のある方はSABRのホームページでどんなものなのか情報を得てみたらいかがであろうか?(残念ながら英語しかないが、、、)
(写真は最近発刊された会員による研究論文集)
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