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安さんの鉄博通信 >> No.8 コレクション展「ポスターにみる鉄道のあゆみ」が始まりました。

コレクション展「ポスターにみる鉄道のあゆみ」が始まりました。

おかげさまで開館から8ヶ月あまりを経過いたしました。混雑もだいぶ緩和され、落ち着いてご覧いただける様になりました。団体のお客様も目立ちますが、大部分が午前中で帰られます。
   午後になると休日でもゆったりとご観覧できます。「落ち着いたら」とお考えだった皆様にはチャンス到来です。どうぞお出かけ下さい。
   尚、既報の第2回企画展「中央線ものがたり」は6月23日で終了しますが、今回ご紹介するコレクション展示会は9月15日まで開催されます。

レトロな鉄道広告、ポスターをお楽しみ下さい。

鉄道ポスターから読み取れる情報は当時の世相や文化、輸送と経済の実態など多岐にわたり、各時代の鉄道事情や社会の様子を視覚的にとらえることができます。
   この展示会では、博物館が所蔵する3,000点あまりのポスターから鉄道のあゆみを象徴的に示すものを中心に選定し、時代を追って紹介しています。主な構成は次の様になっています。

1.  ポスター前史  錦絵や絵ビラの時代(明治初期)
停車場や汽車が走る風景などが画かれており、乗客や鉄道職員の服装にも興味が湧きます。独特の人物画も楽しめます。
2.  商品広告のはじまり(明治中期〜大正期)
車両内部の広告が始まりました。「乗り物酔い止め薬」が最初で、次いで百貨店や煙草、飲料メーカーなどが登場しました。
3.  鉄道自体の広告のスタート(昭和〜戦前期)
鉄道旅行のすすめ、特急列車の登場、割引券の案内などがあります。未だ写真が使われず、絵と図案の世界です。
4.  国民への呼びかけ(戦時期)
不用不急の旅行の制限、戦力増強のための特別輸送、国民の戦意高揚などを取り上げています。厳しい時代がうかがえます。
5.  鉄道の発展とともに(戦後の復興期)
鉄道電化、無煙化のお知らせ、観光ポスターなどで、昭和40年代になって写真がはじめて使用されました。
6.  鉄道の転換期(国鉄からJRへ)
特急列車大増発、新幹線開業、鉄道利用促進キャンペーン、ディスカバージャパンなどがあります。また、国鉄の経営状態と新しい出発を国民に訴える内容も見られます。
7.  JR各社の取り組み
環境、エコ、省エネ、Suica、区域の観光切符など各社独自の広告です。各社のPRも盛んに行われています。

尚、この内容は鉄道博物館の公式ページでも紹介しておりますので、そちらもご参照下さい。

ボランティアによる定時ガイドツアーがスタート

車両展示ホールの1階を30分あまりで一周し、概要をご案内するツアーを開始いたしました。当面は平日の10時30分の出発のみになりますが、参加された方には大変ご好評です。
   個々の車両についてはあまり詳しく説明いたしませんが、お好きな車両に戻って見ていただく道しるべになっております。ご都合が合えばどうぞご利用下さい。案内側の体制が整えば、平日の午後にも実施したいと思います。

2008/6/21   鉄道博物館ボランティア   安川彰一