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【沿線散歩】進取がにぎわい呼ぶ街

 池袋から東上線普通で4番目の大山駅の南口を出ると大きなアーケードのもとに214店が連なるハッピーロード大山商店街がある。板橋区最大の商店街だ。

 夕方、全長560メートルのアーケードにある450個の照明灯に明りが灯るが、2009年12月に水銀灯から発光ダイオード(LED)に取り換えた。二酸化炭素(CO2)の排出量削減と電気代削減の効果があり、「環境にやさしい商店街」を目指す試みである。

 ハッピーロード大山は振興組合(ハッピーロード大山商店街振興組合)が時代の変化に敏感で、新しいことに果敢に取り組んできた。

 商店街の中ほどに2005年に開業した組合直営の「全国ふる里ふれあいショップ とれたて村」。板橋区と交流のある北海道の稚内市から九州の長崎市まで、11の市町村と連携、そのアンテナショップとして各市町村の野菜や漬物、米などの物産約千品目を販売する。 

 広さは約60平方メートルで、千葉県鴨川市の生花、山形県最上町のシイタケなどは人気商品の例。1袋300円前後の買いやすい価格が多い。生産者が駆け付けて開く試食会や料理の実演などイベントも多い。

 古くは1954年に都内で初めて日専連クレジットカードを導入した。いまや多くの商店街で使われているポイントカードの導入も95年と早かった。

 「ハローカード」と呼ぶポイントカードは、105円の買い物ごとに1ポイントがたまり、買い物券などと交換できる、毎月3、13、23の3のつく「お福三の日」はポイントが3倍になる。

 「お福三の日」は、同商店街西端近くにある、大山福地蔵尊にまつられている「おふくさん」の縁日。文化文政の頃に付近の住民の難病苦業を直し、大山宿の人たちに慕われていた行者という。いまも買い物のついでに立ち寄り、手を合わせる人が絶えない。

 大山の地名は、江戸時代盛んだった神奈川県の大山へ参詣する大山詣の往来に由来する。しかし、1931年の東上線大山駅開業時の1日の乗降客は750人程度だった(現在の乗降客数は約4万8千人)。

 商店街としての発展は戦後で主要商圏は半径1キロの近隣型商店街。78年に最初のアーケードが完成した際(96年にリニューアル)、公募でハッピーロードの愛称を決めた。「幸せにつながる長い屋根」がその趣旨だった。池袋への買い物客流出対策の意図もあったが、時代の動きをとらえた数々の取り組みが効奏、にぎわいを保っている。

(志木市在住 周防 洋)
『東上沿線物語』第28号(2010年3・4月)より


写真1 LED照明を導入した大アーケード
写真2 地方の物産のアンテナショップ「とれたて村」

イメージ (クリックすると元画像が表示されます)
開催場所 ハッピーロード大山商店街
団体分類 NPO&一般
地域大分類 東京
地域小分類 埼玉県
対象ステージ 指定なし

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